「春にして君を離れ」パート2

で、なんだっけ?
そうそう「春にして君を離れ」でしたね。

本屋さんの棚から抜きだしてはじっと見つめ、それでも買う決心、というより踏んぎりがつかずに、また棚に戻す。を何度も繰り返しました。

私、決める時には割合いスッスッと決めてゆくタイプなのですが、一度迷いだすともうダメ!

自分でもあきれてしまうほど迷います。で、結局失敗する。

今回もそうでした。

大腸がんを経験し、今また肺ガンなんぞの宣告を受けてしまうと、ガラにもなく、思い残すことを少しでも少なくしておいたほうがいいかも…?なんぞと思ってしまい、ついに買ってしまいました。

古本屋さんで、というあたりが我ながらあざといですが…。

で、読んでどうだったのか?

やっぱりミステリーの方が好き。

読み出してワリと早い段階でテーマが分かってしまう。オチも、なんとなく予想していたとおりでした。

それだけに、読み進めていくのにチョットばかり努力が必要でしたが、途中からやっぱりアガサってスゴイ!と思ったのは、小説のテーマをあらゆる角度から浮き立たせているところでした。

ウワー、こんな角度からも表現できるんだ……と、想像もつかない角度からも切りこんでいるところです。

ヘタをすれば単調なくりかえしになってしまいそうなものなのに、厚みを感じる。力量を見せられたように感じました。

ヤッパ読んで良かったです。