
人里離れた全寮制男子校、希星学院高校三年生の滝永孝泰はセバスチャンと呼ばれて親しまれていた。
彼は数日前に裏山の谷川に落ちて死んだ元ルームメイトである津坂郁哉の荷物を整理するよう頼まれ、親友の平岩豊と二人で津坂の部屋を片付けはじめる。
すると、津坂の所持品から後輩の二年生と親密な関係にあることが明らかになる。なんと津坂はゲイだったのだ。
その上ドミノという人物に宛てた手紙まで発見するがその内容は驚くべきものだった。
半年ばかり前に鐘楼から落ちて数学の教師が死んでいた。
警察が事故と断定したその死を津坂は殺人と考えていると書かれていたのだ。
ドミノは津坂の相談役で、津坂は死亡した夜に犯人と思う相手をおびきだそうとしていたらしい。
しかしドミノはそれを知らないようだ。
津坂は返り討ちにあってしまったのか?
そして教師の死はほんとに殺人なのか?
にわかには信じられない二人は、半信半疑のままドミノを見つけて話を聞いてみることにする。
どうやらドミノはここの三年生の誰かのようだ。
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