こんにちは、猫山月彦です。
丼丼のフォロワーのみなさんたくさんツイートしていただきありがとうございます。拙著をお求めくださったみなさん、更にありがとうございます。ご満足いただけたでしょうか?
日本石亀さんがご指摘になったとおりで、僕はアガサ・クリスティが大好きです。トリックももちろんですが、あの物語世界が堪らないんです。時代背景があるかもしれませんが、現代に移してもまったく違和感はないでしょう。
たくさんの登場人物たちが、巧みな配置で活き活きと動きまわって、読んでいると彼らの姿や表情、しぐさやくせまでが目に浮かんでくるんです。顔立ちや服装、好みまでも分かる気がしてきます。
これってすこいことだと思うんです。
そう感じさせるためには、その人たちの人生とか生活、どうしてそんな性格になったのかという経歴まで読者に伝えなければならないから。
言いかえると、人間そのものを描けているかどうかってことになると思うんですよね。
それをクリスティは肩の力が抜けたあの読みやすい文章でサラリとやってのけている。
こと細かに一人一人を描写しているわけではないのに、リアルに生活し、生きている人として感じさせてくる。
だから彼らが織りなす世界も物語と分かっていながら、自然に入っていける。その人がいる場所の空気の冷たさや風さえも感じるような気がしてきちゃうんですよね。
架空のものだから、現実ではないからこそ、物語の中でのリアリティが必要なんだって、僕がクリスティから学んだことの一つです。
したがって、”ドミノへ”もあの世界観になんとか近づけないかと意識して書いてます。
日本石亀さんにそれを感じていただいたことはメッチャ嬉しく思います。
“5匹の子豚”は、僕も好きな作品の一つです。ただ一番好きかと言うと、決めにくいんですよね。
“そして誰もいなくなった”など名作がありすぎて決められないんです。
ただ、ポアロものではないけど’七つの時計’はとりわけ読み終わってから”してやられた感”の強い作品でした。
そして登場人物がオールスターキャストみたいに全員魅力的だと思うのは”茶色の服の男”です。ミステリーというより冒険小説みたいだけどとにかく面白ろかった。アフリカに行った時、僕も木彫りの動物を買いました。
四十九個も買いませんでしたけど、ちゃんとキリンは買ってますよ。